診療時間
10:00-13:00 / 14:30-18:30
休診日
水曜・日曜・祝日
Tel.03-3362-6480 お問い合わせ

ブログ

クリニックブログ / 舌ストレス改善委員会

第14回 顎から音が鳴る…これって治るの?舌ストレスから考える顎関節症

顎が鳴る音が気になる方へ:咬み合わせと舌ストレスの関係

「口を開けると顎がカクカク鳴る」「顎の音が気になって食事が楽しめない」――そんなお悩みを抱えていませんか?

顎関節症の症状には、以下の3つが主に挙げられます:

 1.口が開きにくい(開口障害)

 2.口を開けると顎が痛む(開口時痛)

 3.口を開け閉めすると音が鳴る(関節雑音)

この中で、特に「音が鳴る」症状は、多くの方が長年悩まされているものです。実際、私の咬み合わせ治療を受けた患者さんの中でも、約8割の方が顎関節症の症状を抱えておられました。その中で、咬み合わせの調整を行うことで、1と2の症状は多くの方で改善が見られましたが、3の「音が鳴る」症状は改善が難しいケースが多いのが現状です。

顎関節の構造と音の原因

顎関節は、下顎骨と側頭骨が接する部分で、間に「関節円板」と呼ばれる軟骨組織が存在します。この関節円板は、顎の動きをスムーズにするクッションの役割を果たしています。しかし、長年の負荷や不適切な咬み合わせ、舌の位置の乱れ(舌ストレス)などにより、この関節円板が前後にズレたり、変形したりすることで、顎を動かす際に「カクカク」「ゴリゴリ」といった音が生じるのです。

この状態は、例えるなら「ゴムが伸びたパンツ」のようなものです。一度伸びてしまったゴムは、元の状態には戻りにくいですよね。同様に、関節円板が変形してしまうと、完全に元の状態に戻すのは難しいのです。

マウスピース治療の限界

顎関節症の治療法として、マウスピース(スプリント)を使用する方法があります。これは、歯の噛み合わせを一時的に調整し、顎関節への負担を軽減することを目的としています。実際、マウスピースを装着することで、音が一時的に消えるケースもあります。

しかし、マウスピースを外すと、再び音が鳴り始めることが多いのです。これは、根本的な原因である咬み合わせのズレや舌の位置の問題が解決されていないためです。また、長期間のマウスピース使用は、逆に咬み合わせを悪化させるリスクもあります。

舌ストレスと咬み合わせの関係

「舌ストレス」とは、舌の位置や動きの異常が、顎や咬み合わせに影響を及ぼす状態を指します。例えば、舌が常に上顎に押し付けられている、あるいは下顎に押し下げられている状態が続くと、顎の位置がズレ、関節に負担がかかります。このような状態が長期間続くと、関節円板の変形やズレが生じ、音が鳴る原因となるのです。

私の治療では、舌の位置や動きを正常化し、咬み合わせを調整することで、顎関節への負担を軽減します。これにより、音が鳴る頻度や程度が軽減されるケースも多く見られます。

音と上手に付き合うために

関節円板の変形が進行している場合、完全に音を消すことは難しいかもしれません。しかし、音の頻度や程度を軽減し、日常生活に支障がないレベルにまで改善することは可能です。また、定期的なメンテナンスやセルフケアを行うことで、症状の悪化を防ぐことができます。

重要なのは、「音が鳴る=悪い状態」と決めつけず、自分の体の状態を正しく理解し、適切な対処を行うことです。長年の習慣や癖を改善するには時間がかかるかもしれませんが、一歩一歩前進することで、より快適な生活を手に入れることができるでしょう。

最後に

顎関節症の「音が鳴る」症状に悩んでいる方は、ぜひ一度、咬み合わせや舌の位置を見直してみてください。根本的な原因を解決することで、症状の改善が期待できます。

不定愁訴に困るすべての方へ、1度あなたの口(舌ストレス)を確認してみませんか。お気軽にお問合わせフォームよりご相談ください。

☟LINE登録はこちらのURLをクリック☟

https://lin.ee/Z4SSz3Y

☟動画で見たい方はこちらから☟

TelContactPageTop