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クリニックブログ / 舌ストレス改善委員会

第38回 口腔がん・舌がんが気になる人へ その2(舌ストレスと咬み合わせの視点)

口腔がんは「口の中だけの病気」じゃない?増えている舌がんと、舌ストレス・咬み合わせの話

こんにちは。舌ストレスと咬み合わせ治療の歯科医師、安藤正之です。

今回の動画では「口の中の口腔がん」と、胃がんや肺がんなどの一般的ながんを比べながら、口腔がんがいま注目される理由をお話ししました。読み終わる頃に、「自分の口の中も一度ちゃんと見てもらった方がいいかも」と思えるように、ポイントを整理してお伝えします。

日本人はどれくらいがんになっているのか。数字から見える現実

動画の中で紹介したのは、国立がん研究センターの統計(2018年時点)です。年間にがんになる方は大体100万人。その中で多いのが大腸がんで約15万人、次いで胃がんや肺がんが12万〜13万人程度。男女別では、男性は前立腺がん、女性は乳がんが多く、いずれも9万人前後というデータでした。

ここで大事なのは「罹患率(がんになった人の数)」で見ても、がんは決して他人事ではないということです。誰にでも起こり得るからこそ、早めに気づける領域は早めに対策しておきたい。口の中は、その代表的な場所のひとつです。

口腔がんは少ない?いいえ、この20年ほどで約3倍近くに

口腔がん(口の中のがん)は、1995年頃は約8000人でした。それが2018年のデータでは2万2000人を超えています。20年少しで約3倍近くまで増えている計算になります。

「2万人」と聞くとピンと来ないかもしれませんが、子宮がん、食道がん、皮膚がんがそれぞれ2万5000人前後、肝臓がんは約3万8000人。こうして並べると、口腔がんも決して少ない数字ではないことが分かります。歌手の方がなることで知られている喉頭がんが年間約5000人程度という話と比べても、口腔がんの増加は見過ごせません。

がんの原因は「刺激」。口の中は刺激が起きやすい環境です

がんは突発的にできるものというより、「刺激が長く続くこと」が積み重なって起こるものだと私は考えています。動画でも触れたように、原因のベースは刺激です。

喉頭がんなら、お酒・タバコという化学的刺激に加え、歌手の方では喉の酷使という刺激が重なることがあります。肝臓がんなら肝炎ウイルスの影響やアルコール性の刺激。食道がんならお酒・タバコの刺激に加え、逆流性食道炎による胃酸の刺激。皮膚がんなら紫外線の刺激。結局、どれも「刺激」が関わっています。

ここで口の中に目を向けると、口の中は食事・会話・呼吸で常に動き、歯や補綴物(被せ物・入れ歯)もあり、刺激が起きやすい場所です。にもかかわらず、痛みが少ないと放置しやすい。これが落とし穴になります。

口腔がんが他のがんと明らかに違う点。若者で増え、しかも舌がんが多い

口腔がんで特徴的なのは、「お酒もタバコもやらない若者が増えてきた」という点です。さらにその中でも舌がんが多い。ここが、私が強く問題意識を持っているところです。

「お酒もタバコもやっていない」「歯みがきもきちんとしている」それでもリスクがゼロにならないとしたら、私たちは別の視点を持たなければいけません。そこで関わってくるのが、口の中の機械的刺激、そして咬み合わせや舌の居場所の問題です。

歯並びが狭くなると、舌は逃げ場を失い「刺激」を受けやすくなる

動画では「若者の舌がん」に関して推測できることとして、歯並び(歯列)が狭くなり、舌に刺激がいってしまう可能性に触れました。歯列が小さく、舌のスペースが足りない状態になると、舌の縁が歯に触れやすくなったり、話す・飲み込む・眠るといった日常の動作のたびに、同じ場所がこすれやすくなります。

ただし、ここで誤解してほしくないのは「歯並びが狭い=必ず舌がん」という話ではありません。そうではなく、刺激が長く続く環境ができてしまうと、粘膜の負担が増えやすい。その環境を減らすことが予防につながる、という考え方です。

舌はあなたが思う以上に優秀。それでも「頑張らせ続ける」と限界が来ます

私は動画の最後に「皆さんの舌は、皆さんが考えているよりずっと優秀です」とお話ししました。狭い部屋(口の中)でも、舌はできるだけ傷つかないように、必死で逃げてくれています。舌は本当に働き者です。

しかし、逃げ続ける必要がある環境が何年も続けば、舌や頬の内側にとってはストレスが蓄積していきます。そこで私が提唱しているのが「舌ストレス」です。舌ストレスとは、舌が本来いるべき位置や動きが乱れ、口腔内で慢性的な負担(刺激)を受け続けてしまう状態を、分かりやすく表現した言葉です。

舌ストレスは、単に舌の癖だけではありません。咬み合わせ、歯列の狭さ、被せ物の形、歯の角、噛みしめ、姿勢、呼吸の癖など、複数の要素が絡み合って起こります。だからこそ「口の中の違和感はあるけれど、原因が分からない」と悩む方が多いのです。

こんな人は「自分にも関係あるかも」と思ってください

口の中のことは、痛みが強くないと後回しにしがちです。でも、次のような感覚がある方は、一度立ち止まって考えてみてください。

口内炎が同じ場所に繰り返しできる。頬の内側をよく噛む。舌の縁に歯型がついている。舌や頬がいつもどこかに当たっている気がする。被せ物や入れ歯が引っかかる感じがある。歯列が狭く、舌の置き場がない感覚がある。こうした状態は、口の中の刺激が続きやすいサインになり得ます。

さらに、口の中の緊張が強い方は、首こりや肩こり、腰痛といった全身の不調を一緒に訴えることもあります。もちろん全ての原因が口の中とは限りません。ただ、「原因がはっきりしない不調」が続くとき、口腔内の環境を見直すことで解消の糸口が見つかるケースがあるのも事実です。

不安なときの正しい順番。まずは口腔外科、その上で「刺激の背景」を整える

もし、治りにくい口内炎や出血、しこり、白赤い変化などがあり、がんが心配な場合は、口腔外科が専門です。ここは遠慮せず、最優先で受診してください。

その上で、診断がどうであれ、同じ場所が繰り返し傷つく背景があるなら、そこを整えておくことが将来の安心につながります。歯の角や補綴物の形、歯列のスペース、咬み合わせのバランス、舌の居場所、噛みしめの癖。こうした要素を一つずつ整理していくことが大切です。

私は東中野で開業し、歯科の枠にとどまらず、卒業後に微生物・生理学・解剖学を学び直しながら、咬み合わせと全身の関係を長年研究してきました。1990年から探究を続け、2018年に「舌ストレス」「舌ストレス症候群」という名称で理論を整理しています。大げさな治療を勧めたいのではなく、「なぜ起きているのか」を一緒に見つけ、必要なことを必要なだけ行う。その積み重ねが不安を小さくしていきます。

口の中は、毎日使う場所です。だからこそ、ほんの少しの違和感が続くなら、放置しないでください。「大丈夫かな」と思った時点で行動できる人ほど、安心を早く手に入れられます。気になることがある方は、まず相談から始めてみてください。

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