第35回 歯医者さんでは材料選びに気をつけてください!【歯医者セラミック金歯】

こんにちは。舌ストレスと咬み合わせ治療を専門にしている歯科医師、安藤正之です。
今回は「歯科治療で使用する材料選びの重要性」についてお話しします。特に、セラミックや金属の素材の選び方は、見た目だけではなく、咬む力(咬合力)や歯ぎしりの有無、性別によって大きく変わるものです。
歯の治療をする際、「先生にお任せで」と言ってしまっていませんか?
実はそれ、とてももったいないかもしれません。
あなたの全身の健康や不定愁訴(肩こり、首こり、腰痛など)にも影響を及ぼす可能性がある、重要な話です
■ 咬む力は人によって違う|男女差と顔の骨格がヒントに
まず、知っておいていただきたいのが「咬む力」は人によって大きく違うということです。
一般的に言われているのは、
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男性:約70kg
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女性:約50kg
このくらいの咬合力(咬む力)があると言われていますが、これは起きている間の数値にすぎません。
実は、寝ている間の「歯ぎしり」のときはもっと強烈です。
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男性:約260kg
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女性:約160kg
これはなんと、警察犬シェパード並みの力なのです。寝ている間に無意識で行われる歯ぎしりが、歯にこれだけの負荷をかけているというのは驚きではないでしょうか。
そしてこの力は、顎の関節(顎関節)を軸にした奥歯に最も強く加わります。つまり、奥歯に使用する材料こそ、最も慎重に選ばなければならないのです。
■ あなたの歯ぎしり度チェック|3つのセルフチェック
ご自身に歯ぎしりの傾向があるかどうかは、以下の3点から簡単にチェックできます。
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朝起きた時に、顎や頬の筋肉が疲れている
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歯が削れて平らになっている、または歯の先端がすり減っている
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家族やパートナーから「歯ぎしりしているよ」と言われたことがある
1つでも当てはまる場合は、歯ぎしりが強く出ている可能性があります。歯科医院や口腔外科で一度診察を受けることをおすすめします。
■ セラミックは誰にでも合うわけではない?
セラミックは「白くてきれい」「見た目が自然」「金属アレルギーの心配がない」などの理由から、現在多くの歯科医院で推奨されています。
しかし、歯ぎしりや強い咬合力がある方にとっては、その硬さが逆に歯を傷つけたり、セラミック自体が割れてしまうリスクを伴います。
現代のセラミックは、かつてのように割れやすいものではありません。改良が進み、天然の歯のエナメル質より少しだけ硬い程度に設計されており、日常使用には耐える強度があります。
とはいえ、歯ぎしりの強い方にとっては、特に奥歯への使用はリスクが残ります。
■ 金合金という選択肢|しなやかさと強度を両立
そんな中で、私が推奨しているのが「金合金(金歯)」の使用です。特に、以下の条件に該当する方には強くおすすめしています。
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歯ぎしりがある
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顎のエラが張っている
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歯がすり減って平らになっている
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顔の輪郭から咬む力が強そうだと感じる
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昔から虫歯や治療経験が多い
金合金は、硬すぎず柔らかすぎない、歯にやさしい材質です。咬み合わせの微調整も容易で、歯の神経へのストレスも少ないため、長期的な視点で見た時に非常に理想的な素材と言えます。
また、奥歯などの「見えにくい場所」に使用する場合、見た目のデメリットもほとんど気になりません。
■ 若い世代と高齢者で歯の状態はどう違う?
現代の若い世代(30〜50代)は、歯が生えたままの自然な形で維持されている方が多く見られます。しかし、80代以上の高齢者の方々は、長年の咬む力で歯の先端がすり減り、平らになっている方が多いのが現実です。
この違いは「食生活」や「歯ぎしりの傾向」、「咬み合わせの変化」が大きく影響しています。
顔立ちを見ても、
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顔がシュッとした人は咬む力が弱め
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顎のエラが張った人は咬む力が強め
といった傾向があります。これも材料選びの重要な判断基準となります。
■ 材料選びのミスが招く“舌ストレス”と体の不調
咬み合わせを調整する立場から言わせていただくと、素材選びを間違えると、舌ストレスを引き起こす可能性があります。
舌が常に詰め物や被せ物の違和感を感じていたり、歯ぎしりによって舌を押し出すような力が加わることで、無意識のうちに緊張状態が続いてしまうのです。
この緊張がやがて、
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首こり
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肩こり
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腰痛
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慢性的な疲労
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集中力の低下
といった全身の不定愁訴へとつながる可能性もあります。
材料選びひとつで、あなたの「口の快適さ」だけでなく「体全体の調子」まで左右されるということを、ぜひ知っておいてください。
■ 神経の有無も重要な判断材料に
最後に、歯の治療をする際にもうひとつ重要なポイントがあります。
それは「歯の神経が残っているかどうか」です。
神経のある歯は“感覚”が残っているため、強い咬合力が加わった時に違和感を感じ取りやすくなります。一方で、神経を取ってしまった歯は感覚がないため、咬み合わせの異常に気づきにくく、より注意が必要です。
この「神経のある・なし」で選ぶべき素材も変わってくるのですが、詳細は次回のブログで詳しくお話しします。
■ まとめ|自分に合った材料を選ぼう
歯科治療は、単に虫歯を治すだけのものではありません。どんな材料を、どの歯に、どのように使うかが、今後の生活の質を大きく左右します。
特に、歯ぎしりのある方や、咬み合わせに不安がある方は、「セラミック=万能」という思い込みを一度リセットして、自分に合った素材を選ぶ視点を持つことが大切です。
私のクリニックでは、咬み合わせと舌ストレスをトータルに評価し、患者様に最適な素材をご提案しています。見た目の美しさだけでなく、「噛める・壊れない・違和感がない」治療を目指しています。
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