第30回 肩こり・首こり・顎関節症・滑舌の不調 実は“舌のストレス”が原因かもしれません ~ドッグスケールⅡ型のあなたへ~

こんにちは。舌と咬み合わせの歯科医師、安藤正之です。
今回のテーマは「ドッグスケールⅡ型」の方に向けたお話です。
このタイプに当てはまる方は、**“歯並びが少しガタついている”“舌の横に歯の跡がついている”**という特徴があるかもしれません。
これらは、実は**“舌ストレス”**と呼ばれる状態のサインです。
✅ 首や肩のコリがつらい
✅ 顎関節が痛い、音が鳴る、口が開けづらい
✅ 背中が重い
✅ 歯ぎしりや食いしばりがある
✅ 滑舌が悪くなってきた(特にさ行・た行)
こういった症状に長年悩んでいるあなたへ。
もしかしたら、すべての根っこにあるのは「咬み合わせ」と「舌の居場所のなさ」かもしれません。
ドッグスケールⅡ型ってなに?
私たちの咬み合わせは、顎や歯の構造によって3つのタイプに分類できます。
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Ⅰ型(ヒューマンスケール):広くて整った歯並び。舌がリラックスできるスペースがある
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Ⅱ型(ドッグスケール):やや狭い歯列。舌が歯に押され、ストレスがかかっている
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Ⅲ型(チンパンジースケール):さらに狭く、症状が顕著に出やすい
Ⅱ型の方は、歯が舌に“のしかかる”ような形になっており、舌が本来の位置に収まりきれず、常に緊張状態にあります。
この状態を「舌ストレス」と呼びます。
舌ストレスが引き起こす身体の異変
① 肩こり・首のこり・背中の痛み
データ上、Ⅱ型の方はⅠ型に比べて明らかに肩・首・背中の不調が多く出ています。
これは、舌が下顎や歯に押され、無意識のうちに首や背中の筋肉を緊張させてしまうためです。
舌が緊張 → 顎がズレる → 首・背中の筋肉が頑張る → 筋肉の疲労が慢性化
という流れで、慢性的なこりや痛みに繋がっていきます。
② 顎関節症(痛み・音・開けづらさ)
舌のスペースがないことで、下顎は無意識に“逃げ場”を探してズレるようになります。
このズレが続くと、顎の関節に負担がかかり、関節内のクッションがすり減ったりズレたりします。
その結果…
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顎を開けると音がする
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開口時に痛みが出る
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口が開きにくくなる
といった顎関節症が現れます。
③ 歯ぎしり・食いしばり
舌が押され、咬み合わせのバランスが崩れると、体は「何とか調整しよう」とします。
その調整行動が 歯ぎしり や 食いしばり として現れるのです。
これは寝ている間に無意識にやってしまうことが多く、
・朝起きるとアゴが疲れている
・歯がすり減っている
・詰め物がすぐに外れる
などの症状に繋がります。
④ 滑舌・発音の悪化
実は、舌がうまく動けないことで発音も影響を受けます。
特に:
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「さしすせそ」→ 前歯に舌がぶつかりやすく、言いにくい
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「たちつてと」→ 舌の側面が当たり、発音がもつれる
これは「年齢のせい」と誤解されがちですが、咬み合わせと舌のストレスが原因のケースも少なくありません。
【治療すると…】驚くほど変わる症状たち
安藤歯科クリニックでは、治療前後の症状を「不定愁訴チェックシート」で見える化しています。
そのデータによると――
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肩こり・首のこり・背中の痛み → 明確に改善
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顎関節症状(痛み・音・開けづらさ)→ ほぼ消失
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歯ぎしり・食いしばり → 軽減または消失
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滑舌 → 明らかに改善(「さ行・た行が言いやすくなった」という声も)
しかも、Ⅱ型の方が治療効果が出やすい傾向にあります。
つまり、早期に気づいて対処すれば、つらい不調から抜け出せる可能性が高いのです。
【あなたは大丈夫?】セルフチェック
□ 鏡で見たとき、歯並びがV字型に見える
□ 舌の横に、歯の跡がついている
□ カチカチと咬んだとき、前歯や奥歯が妙にぶつかる感覚がある
□ 口を開けるとカクカク音がする
□ 発音が最近もたつく(特に「さ行・た行」)
□ 肩こり・首こり・背中の痛みが慢性的
□ 寝ている時に食いしばっている/家族に歯ぎしりを指摘された
👉 2つ以上当てはまる場合は、舌ストレス・咬み合わせ不良の可能性があります。
【あなたの舌にも“リビング”を】――舌ストレス治療とは?
当院で行う治療は、歯を必要以上に削るようなものではありません。
0.1~0.4mmという、ほんのわずかな調整で、舌のストレスを軽減し、咬み合わせのバランスを整えます。
舌が安心できる「リビング(居場所)」をつくってあげることで、
首・肩・顎・発音・食いしばり…といった身体全体のバランスが整っていくのです。
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「ドッグスケールⅡ型の症状とその改善」
咬み合わせと舌ストレスの仕組みを、模型を使って詳しく解説しています。
ぜひ参考になさってください。
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