第11回 あなたはどの歯並びタイプ?

今日はあなたも鏡を持って、自分の口の中を見てみましょう。

あなたが今どんな歯並びをして、口の中がどんな状態なのかをぜひ知っていただきたいと思います。

私は咬み合わせ治療でおいでになった患者さん、239人の歯の模型を計測して、大きさによって歯並びを3つのタイプに分類しました。

あなたも自分がどのタイプに入るのか、実際に口の中を見てみてください。

Ⅰ型 ヒューマンスケール

さて1つ目は非常に良い歯並びをⅠ型とし、ヒューマンスケールと名付けました。

ヒューマンスケールⅠ型

この写真の方は当時70歳でした。
素晴らしい歯並びをしています。

綺麗なカーブの歯並び
しっかり直立した歯


歯の大きさの素晴らしさもさることながら、歯並びのカーブのコーナーが張り出していて、とてもいい調和がとれています。
さらに、歯が直立していて全く舌に当たっていないですね。

歯が舌に当たっていないため、舌にとっては非常に安心できる歯並びであると言えます。

Ⅱ型 ドッグスケール

次はⅡ型、これをドッグスケールと名付けました。

ドッグスケールⅡ型

犬の歯並びは三角なんです。
その犬に近い歯並びということで、ドッグスケールと名付けました。

Ⅴ字になったカーブ
舌に倒れこんだ歯


先ほどのヒューマンスケールのようなカーブの張り出しがなくなって、V字型になっています。

そして、矢印のところを見ると歯が倒れ込んでいますね。
こうなると、倒れこんだ歯が舌を刺すんです。


すると、舌は刺激が嫌で横に避けます。
そして、下の顎も一緒に横に動いてしまいます。
その下の顎はブランコのようになっており、普段は少し上下の歯の間に隙間があります。
隙間がある時には、下の顎はプランプランなので舌と一緒にどちらかによってしまうんですね。

そのせいで、このⅡ型の人は体調不良が起こったり、顎の関節が痛んだり、滑舌が悪くなったりします。

Ⅲ型 チンパンジースケール

そして最後はⅢ型をチンパンジースケールと名付けました。

ドッグスケールのV字型よりも、歯並びがもっと狭くなり舌の居場所がもっとなくなった状態です。

この矢印のところを見ていただくと、舌がすごくえぐれているように跡がついているのが分かりますよね。

よりⅤ字になったカーブ
舌に突き刺さった歯

ですから、ドッグスケールの人よりも舌にとても刺激があるんです。
これは、運が悪いと舌癌になるかもしれないぐらいの刺激です。

ですから、あなたがもしⅢ型だったら、舌はいつも必死で歯から逃げているんです。
舌が必死で逃げているということは、顎の位置も横へずれてしまっている、ということです。
そして体調不良や滑舌不良、顎の関節が悪くなるといった症状が襲ってくるということです。

これは例えて言うとぎゅうぎゅうの満員電車で、つり革につかまって斜めになったまま1駅過ごすような状態です。
満員電車の状態で24時間365日いると考えると、舌にはとんでもない負担があるのがお分かりいただけると思います。

チンパンジースケールⅢ型の方の舌は、こんな理不尽に耐えて毎日過ごしているんです。

あなたは何型?

さて、あなたはどのタイプでしたか?

Ⅰ型だったらほぼ問題ないでしょう。

Ⅱ型、Ⅲ型だったら、あなたの舌が非常に辛い思いをしているというのを、今日知っていただけたかなと思います。

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