主訴 | •首の痛み、肩こりがある •あごを開けると痛い •滑舌も悪く、特にサ行・カ行・タ行が言いにくい •片頭痛が最近多い •歯ぎしりをしているらしい |
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診断 | •アーチの広さはそれなりにあり、一見よさそうに見えます。 •ところが、歯が全体的に舌側に倒れこんでおり、舌の全周にわたって強い刺激を与えています。そのため、歯の逃げ場がありません。 •1番舌がんになりやすいタイプです。上の左の奥歯は、頬に向かって張り出しており、左側の口が開きにくいのは、これが原因です。下の前歯もガタガタで、これがサ行を言いづらくしています。 |
年齢・性別 | 10代・女性 |
治療期間・回数 | 2か月~1年・3回 |
治療方法 | •1回目の治療では、舌側に倒れこんで尖っている部分(鋭縁)を、0.4mm程度丸め、舌ストレス、頬粘膜ストレス、リップストレスを除去し、最後に0.1mm程度の咬み合わせ調整をし、全体を整えます。 •2回目の治療では、患者さんの個人個人に合わせた、よりオーダーメイドな希望を叶える治療をします。1回目のブラッシュアップをします。 •3回目の治療では、2度目のブラッシュアップ+後戻りの部分をもう1度改善します。 |
費用 | 相談料(1時間)44,000円 治療費(3回1セット)429,000円 |
注意点 | 患者さんのお口の中の状況はそれぞれ違います。 原因の多くがお口の中ではなく、他にある場合は全ての主訴の改善が見込めない場合もございます。 |
発声・滑舌のお悩みの
解決は歯科治療から
発声・滑舌改善
当クリニックの院長自らが、発声・滑舌のお悩みに対応させていただきます。皆様のお悩みの改善のきっかけになるかもしれません。
まずはなぜ歯科で「発声・滑舌」が改善するのか、どのような治療成果などをご案内したいと思います。そのうえで、お悩みになられている方々がご納得いただければ、ご来院いただきたいと思います。
このような発声・滑舌のお悩みはありませんか?
- 声を職業とされている方で、滑舌に問題をお持ちの方
- サ行・タ行の発声が続く時にいつも曖昧になってしまう方
- 口が大きく開きづらくダイナミックレンジの大きな発声ができない方
- 特に体力的に問題ない時でもスピーチの後に疲れを感じてしまう方
- 日常で英語などを多用される方でSやTが聞き取りづらいと言われる方
- 声に自信が持てなく、つい先細りな発声をしてしまう方
- 40代を過ぎて急に「声」が出にくくなってきた方
安藤メソッドによる発声・滑舌改善治療とは声のプロである、歌手・俳優・声優の 皆さま並びに講演の多い文化人の方々など、声を使う方々に特化した独自の治療法です。芸能関連だけでなく、教師、秘書の方など、すべての声に関わる職業に効果的です。滑舌や声の響きなど、声に関するお悩みをお持ちの方、一度ご相談ください。
また、同時に「体のバランス」が改善させるため、微妙な軸が極めて大切になるダンサーの方々にも効果的があります。
なぜ歯で発声が改善するのでしょうか?
音声に関しては、ヒトの体を楽器だと考えてみましょう。例えば、ヒトの体の構造を、トランペットに例えてみると、「音源である声帯はマウスピース」で、「ボディは体」と言えるでしょう。
また、一口に“声”といっても、どこに問題があるかで、担当する部署が違います。その原因は、大きく分けて5つあります。
発声・滑舌障害の原因5つ
歯に問題がある場合
これは歯科の領域です。口の中は“口腔“という“共鳴腔”で、音源である声帯から発した音を、反響させます。その音は、第二の共鳴腔である、頭蓋骨の中にある4つの穴(共鳴腔)と、胸腔(あばら骨に囲まれた腔)に伝わります。歯の形をほんの少し変えることで、共鳴腔の質がぐっと良くなるのです。
筋肉のコリが原因の場合
これも咬み合わせの領域です。首のこり、肩のこりが改善されると、声に伸びやかさが出ます。また、声質が明るくなります。
これは例えるならば、「トランペットの形がひしゃげていたのを、元の形に直す」ということ。または、「トランペットの中に濡れた新聞紙が詰まっていたのを取る」、などとして例えることができます。以上を踏まえると、音声治療改善治療は、どちらかといえば一般の方よりも、プロの方向けであると言えますが、声を職業にされている方だけでなく、楽器を演奏されるミュージシャンの方も一度ご相談ください。
歌手の声と同じぐらい、音色が鮮やかによみがえるケースが多いです。
年齢による筋肉の衰えが原因の場合
ほとんどは歯が原因で起こる滑舌障害ですが、老齢による筋肉の衰えの部分もケースとしてはもちろんあります。
これは、舌の筋肉・舌の下部にある舌骨上筋群・咬むための筋肉(咀嚼筋群)などの衰えによるものです。
これらを防止するには、「あいうべ体操」などのトレーニングを行う必要があります。
外科的(声帯・神経)に問題がある場合
声帯に問題がある場合は、担当は歯科ではなく、耳鼻科の中の、“音声外科“という声の専門家を受診して、相応の処置を受ける必要があります。ヒアルロン酸注入で済む場合もあれば、程度によっては外科処置になる場合があります。
呼吸法に問題がある場合
これは、ヴォイストレーナーの領域になります。トランペットに例えると、息を吹く量そのものが足りないので、まずは息を吐く練習から始めなければなりません。
なぜ歯で滑舌が改善するのでしょうか?
「咬み合わせ治療は現代病である」の項でも述べましたが、現代の歯は、①大きくなり、②尖っていて、③舌に恐怖を与えています。舌が自ら癌になるのを防ぐために、発声時には、尖りを避けて、無駄な動きをしなくてはなりません。それが、息漏れをも引きおこし、滑舌の悪さにつながり、その結果、不明瞭に聞こえるのです。
例えば、「タ」を発音しようと思ったら、出来るだけ高速で上顎の口蓋に舌をつけねばなりませんが、そこに至るコースに邪魔な歯があると、舌はまっすぐに動かせません。このようなケースでは、音声治療改善治療は、邪魔をしている尖りや形態を修正し、舌がスムーズに活動できる環境を整えます。
そして、その方が100%の力を発揮できるようなお手伝いをさせていただきます。
発声・滑舌改善のための「舌ストレス・咬み合わせ治療」
歯科から全身への治療を継続してきた中で、今度は「安藤メソッド」が、“声”を職業とする方々の、声の悩みの解消にも役立つことが分かってきました。
2004年には、「歯と音声の研究会」を立ち上げ、本格的に「歯と声」の研究が始まり、その後多くの声のプロフェッショナルの皆さんの悩みを改善するお手伝いもできました。
しかし、もとはと言えばこれらのことはすべて「患者さんの声」がきっかけとなって始まっていたのです。
安藤メソッドによる発声・滑舌改善
「声」に関する様々な悩みを歯科解剖学や発生学から解析しアプローチする事で解決していく新しい治療法です。もちろんその原因が「歯」にあるかどうかを事前診査しなければなりませんが、相談の段階で診断結果と改善予想を提示いたします。安藤メソッドはあなたの職種や立場に応じて、最も望ましい治療方法をコンサルティングし、解決へ導きだします。
咬み合わせ・音声改善治療の流れ
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Step01まずは問い合わせ
まずは下記のフォームより、お悩みの状況をお聞かせください。
お急ぎの場合はお電話での問い合わせをお願いいたします。 -
Step02不定愁訴表に記載
ご来院いただきましたら、受付を済ませ、まず患者さんが実際に感じている不調について不定愁訴表に書き込んでいただきます。
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Step03治療計画のご説明
検査結果を元に、治療方針や治療内容などをご説明いたします。
何か不明な点があればどうぞご質問ください。 -
Step041回目治療・術前・術後検査(咬合調整・約2時間)
術前は以下のような検査を行っていきます。
- 口の中の型取り:これで、どこに障害があるのか、どうすればよくなるのかを術前に診断します。
- 口腔内写真による記録:まずはお口のなかの隅々まで写真にて記録をします。
- 開口時の距離の測定:治療前の開口状況を検査します。
- 音声録音:定型文を読んでもらい、それを記録します。滑舌の悪いところをチェックします苦手なセリフや歌がある場合は、ご自身でお持ちください。
1回目の治療は以下の調整を行っていきます。
- 歯の外形・内形の調整:歯の尖がったところや傾いたところは、舌や頬の粘膜が恐怖を持っているので、まずそれを除去します。
- 咬み合わせ調整:舌や頬の粘膜の恐怖を取ったのち、初めて咬み合わせの調整をします。
- まずは金属などの人口のかぶせ物から。人工のものは、高さが大きく崩れていることが、極めて多いからです。
- 次に天然の歯の調整に移ります。天然の歯の削る量は、髪の毛一本分。無痛の治療となります。
- 発声・滑舌改善で治療を受けられている方は、もう一度発声にかかわる歯の部位を精査します。
術後は以下のような検査を行っていきます。
- 術後の口の中の型取り:口腔内の術後の状態を歯形を採取して記録いたします。
- 口腔内写真による記録:術後のお口のなかの隅々まで写真にて記録をします。
- 開口時の距離の測定:治療前の開口状況を検査します。
- 治療後の状態の確認、説明を行います。
- 音声録音:治療前・治療後に定型文を読んでもらい、それを記録します。専門家がソナグラム(声紋)を分析し、あなたの滑舌が良くなったところをチェックします。
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Step052回目の治療(約1時間)
1回目治療後、もっと良くしたいと思われるところを、ピンポイントで治療していきます。
術前と術後の音声の変化を録音したCDをお渡しします。 -
Step063回目の治療(約1時間)
2回目治療後、もっと良くしたいと思われるところを、ピンポイントで治療していきます。
術前と術後の声紋(ソナグラム)等を、専門家が詳細に分析した分析結果をお渡しします。
患者さんごとに合わせた治療
どんなお仕事か、どれくらい会話やコミュニケーションなどの発声・発音を意識される立場か、などはご来院される患者さん一人ひとり異なりますので、それぞれに合わせた治療提案を行っていきます。
滑舌でお悩みの役者さん・声優さん
人にもよりますが、70~80パーセントの確率で、ほぼすべての音素が言いやすくなります。
特に、サ行・タ行で効果を発揮する場合が多いです。 ただ、診査の段階で、治療をしても希望のラインに届かないと判断された場合は、診査のみで終わる場合もあります。
サ行・タ行の発声がしにくい、もしくは発声タイミングがコンマ〇秒遅れてしまう歌手の方
これは歯科の領域です。口の中は“口腔“という“共鳴腔”で、音源である声帯から発した音を、反響させます。その音は、第二の共鳴腔である、頭蓋骨の中にある4つの穴(共鳴腔)と、胸腔(あばら骨に囲まれた腔)に伝わります。歯の形をほんの少し変えることで、共鳴腔の質がぐっと良くなるのです。
スピーチが仕事の講演家・政治家の方
治療後は、ほぼ例外なく滑舌が良くなり、発音がしやすくなります。 また、長時間話していても疲れにくくなります。
さらに首や肩のこりが取れ、体が楽になる方が多く、「講演が楽になった」と喜ばれています。 しかし、これも個人差がありますので、術前診査にて、どの程度改善するかを術者に伝え、納得の上受診ください。
SやTなどの子音が聞き取りづらいといわれる外資系にお勤めの方
特にtsやdzなどの歯擦音や、s、z、f、vなどの摩擦音の息もれがなくなり、英語を発音しやすくなります。長く英語をしゃべっていても、舌が疲れなくなります。
しかし、これも個人差がありますので、術前診査にて、どの程度改善するかを術者に伝え、納得の上受診ください。
声に自信のない教師や営業など声を使うすべての人々
まず声の響きが良くなり、声が相手に届きやすくなります。 また、滑舌が良くなり、自分のしゃべりに少し自信が持てるようになります。しかし、これも個人差がありますので、術前診査にて、どの程度改善するかを術者に伝え、納得の上受診ください。
口が大きく開きづらい方に
これもほとんどの方が、1回目の治療で大幅な改善をしています。 ほとんどは親知らずが原因のことが多いですが、それ以外のケースもあります。
各症状における実際の改善率
実際の治療成果について
発声・滑舌改善治療を受けた患者さんたちの悩みが、①「言葉がこもる」84.5%、②「母音の発生が悪い」79.7%、③「舌が常に緊張している」76.5%、④「滑舌が悪い」76.1%の順で改善されています。
声の改善には2種類の治療が必要となります。まず、舌が動いてない「あー」という声は、声帯が振動しているだけの「素の音」です。発声・滑舌改善治療では、まずこの発声時の声質を本来の声に戻していきます。治療により、①頭頸部の筋肉がリラックスする、②歯の調整によって口の空洞が広くなり、反響が大きくなることで本来の声質に戻ります。
次に、滑舌に関しては、“舌が動いたとき”に問題が起きるので、動くときに歯に当たって邪魔をする部分を除去します。つまり、「素の音」と「滑舌」は、別の問題なのです。
「素の音」を正常に戻すとは
「素の音」を正常に戻すということをトランペットに例えると、トランペットの形がグシャッとつぶれたり、トランペットの口の部分に濡れた新聞紙が入っている状態を改善することを意味し、「滑舌」を正常に戻すということをトランペットに例えると、動きの悪いトランペットのピストンに油をさす施術といえます。
また、「口が開かない(開口障害)」ことは、歌う人にはとって死活問題ですので、歯を少し削り、開くようにします。これによって、ほとんどの人は、治療後約10分で開くように変化いたします。
これらの処置を施すことによって、声自体が非常にクリアになり、滑舌もよくなるのです。声に悩みがある人は、ぜひ一度相談ください。
カルテで見る治療実例
舌ストレス・咬み合わせ治療<音声改善>
治療後
10代であるにもかかわらず、治療前は、中高年かと思うほど、不定愁訴表のほとんどに印がついている状況でしたが、1回目の治療で、口が非常に開きやすくなり、治療後すぐに、口や頬の筋肉のこりや背中の痛みが軽減されました。
発声に関わる症状についても、声が明るくなり、ご本人もかなり楽に発生できるようになったと感じたようです。ただ、この時点ではまだ口の左側が開きにくく、顎関節のクリック音もしていました。
しかし、8カ月後、2回目の治療で口の開きはよくなり、顎関節のクリック音もしなくなりました。
首や肩のこりは、右側だけ感じていましたが、治療後は、とても軽く楽になっていました。
しかし、8か月後、2回目の治療で口の開きはよくなり、顎関節のクリック音もしなくなりました。首や肩のこりは右側だけ感じていましたが、治療後は、とても軽く楽になっていました。最終的に、滑舌も治療前より楽になり、しゃべりやすくなりました。
映像で見る治療実例
東京藝術大学 声楽科 学生①
- 滑舌が悪い(サ行・タ行・ラ行)
- 首がこる
東京藝術大学 声楽科 学生②
- ラ行が言いにくい
- 舌が常に緊張している
東京藝術大学 声楽科 学生③
- 首とアゴのこりがひどく、歌う前にマッサージが必要
東京藝術大学 声楽科 学生④
- イ/エ/ウの母音が言いにくい
- 高音で力が入る
東京藝術大学 声楽科 学生⑤
- 子音SとTが言いにくい
- 舌足らずな感じがある
東京藝術大学 声楽科 学生⑥
- 肩/首のこりがひどい
- 母音イ/エ/ウが言いにくい
東京藝術大学 声楽科 学生⑦
- 子音の発音がクリアでない
- サ行・ラ行が苦手である
東京藝術大学 声楽科 学生⑧
- サ行が発音しにくい
- アゴが開きにくい
東京藝術大学 声楽科 学生⑨
- ラ行が言いにくい
- 母音ア/オで無駄に口が動く
音声分析から見える治療効果
音声のスペクトル分析結果より
では、実際に治療された患者さんの治療前後の分析結果を見てみましょう。
上の図は、声優Mさんの治療前後の音声のスペクトル分析結果です。この分析では、音声を横軸=時間、縦軸=周波数で濃淡表現したもので、声の大きさや高さをはじめ、口腔内の形状や動きがわかります。分析結果により、治療前に比べ治療後の方が前方の「r」音のスペクトル特徴がはっきりと表れて、前後の「a」音に引きずられることなく明瞭に現れるように変化している事が見られます。これによりラ行の滑舌に改善が確認できます。
※治療時にサンプリング録音された患者さんの音声データは、研究パートナーである千葉工業大学工学部未来ロボティクス学科の大川教授の研究室に送られ、詳しく分析されます。
フォルマント周波数分析結果より
また、下の図はナレーターNさんの母音のフォルマント周波数分析結果です。
この分析では、母音(ア・イ・ウ・エ・オ)の主要な周波数成分(F1とF2)を抽出することで、母音の発声状態が調べられます。相対的な間隔が広がるほど母音が明瞭に発声されていることを示しています。分析結果により、治療前に比べ治療後のF1-F2位置が、特に「イ・ウ・エ」音についてより外側に移動しています。これは、これらの音を発声する際の舌の動きがよりスムーズになったためと考えられます。
音声分析から検証される“舌ストレス・咬み合わせ治療”
安藤メソッドによる音声の“舌ストレス・咬み合わせ治療”では、上記の「音声のスペクトル分析」、「フォルマント周波数分析」の他に、大川教授の研究室で分析される「母音フォルマント面積」、「母音フォルマント重心位置」、「スペクトル重心」、「自由対話音声の分析」、「歌声の音素継続時間の分析」、「短時間と長時間の歌唱フォルマントの分析」の結果を元に、治療が行われます。
例えば「母音フォルマント面積」の分析では、これまで行われた音声の“舌ストレス・咬み合わせ治療”により、治療前後で5母音フォルマントの面積の上昇した割合が患者全体の73%であったことが確認できました。つまり、73%の患者さんの発声が明瞭に改善されたという結果です。
また、「短時間と長時間の歌唱フォルマントの分析」においても、音声で大切な3000Hz付近のパワースペクトル・ピークがより大きくなった結果が見られ(図③)、治療により口が大きく開けやすくなったということが確認できました。
費用について
項目 | 治療費(税込み) |
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相談料(1時間) | 44,000円 |
治療費(3回1セット) | 429,000円 |
舌ストレス・咬み合わせ治療無料相談を受け付けています
舌ストレス・咬み合わせ治療に関する無料相談は、当クリニックの院長が対応いたします。「まずは相談してみたい」「ずっと悩んでいるがどこに相談すればいいか分からない」など、決して一人で悩みを抱えるのではなく、まずは当クリニックにお気軽にご相談ください。相談をしていただくことで、お悩みを解決するきっかけにつながるかもしれません。